春の光をいっぱいに浴びる桜を描く
4月上旬、冬の香りの残るひんやりした空気と、春の暖かい光の混ざった、やさしい感触の空気に誘われて、公園にでかけてみる。
桜の開花には少し早いかなと思いつつ、一本一本、桜を見ては、これはまだかな、これはもう少し、と心の中でつぶやく。
ふと、開けたひだまりに、ひときわ白く輝く桜を見つけた。
たっぷりの太陽の光を浴びて、もっともっと光が欲しそうに、太い幹から伸びた枝をさらに上に伸ばし、そこからエネルギーがぱあっとほとばしるように、白やピンクの華を咲かせている。
しばらく立ち止まって、そんなエネルギーあふれる姿を描きたくて、その場にキャンプ椅子を広げて描いてみました。
自然を描きたいと思って絵を描き始めると、一度は木を描くことって、みなさんあるのではないかなと思います。公園の木、街路樹、森の木々・・・どれも個性的で綺麗で、つい描きたくなるのです。でも、描いてみると意外と難しい。枝と葉を詳細に描いていくと無限に時間がかかるし、かといって省略しようにも、描きたい木の姿とのバランスが難しい。幹や枝の形を追っていくといつの間にかバランスが悪くなるし、葉と枝の重なりも、そのランダムさを表現するのが難しい…
中でも、桜は特に難しいのです。濃く隆々としたとした生命感あふれる幹から開く、輝く白〜ピンクの可憐な花びらが、春の青空に映える。そんな姿を表現するのに憧れて、頭の中でずっと描き方を想像していました。桜の花びらを木全体で塊で描くのも、描き方のひとつです。でも私は、桜の一つ一つの花が、ひらひらきらきら輝いている感じを大事にしつつ、木全体で光を浴びている姿を描きたかったのです。
今までの練習で、木の幹は形を正確に追わずに、木の生命力を感じて、枝分かれして伸びる様をのびのびと描くと、自分好みにかけることがわかりました。そこに、桜の花の塊の輪郭を軽く描いてみたらどうかなと。桜の花って、よく見ると、指先くらいの花がいくつか集まって、手のひらくらいのボールみたいになっているのです。その大きさのイメージと、影になる下側の輪郭を描く感じで、桜の花の存在感を表現してみましょう。着彩では、青空をうすーく塗って、枝の周り白い部分を残し、そこに桜のピンクを添える…




どうでしょうか?私としては、光をいっぱいに浴びる桜が描けたんじゃないかと思います。